令和7年度 熊本大学FD・SD研修会を開催しました 〜障害のある学生への理解と支援を深める〜

熊本大学では、障害のある学生への修学支援に対する理解と啓発を目的として、平成30年度より毎年、FD・SD研修会を開催しています。

今年度は、令和7年10月16日(木)に、大学院教育学研究科教授(教育学部副学部長)・菊池哲平先生を講師にお迎えし、「障害学生支援の基本的な考え方と合理的配慮のあり方について」をテーマに、ハイブリッド形式(対面+オンライン)で実施しました。

多くの皆さまにご参加いただき、誠にありがとうございました。

講演では、障害学生支援の現状や考え方、大学が取り組むべき環境整備について、菊池先生より以下のようなお話がありました。

現在、全国の大学に在籍する障害のある学生は全体の約1.7%を占めており、その約半数が「合理的配慮」を受けていること。

障害に対する考え方として、個人の問題として捉える「個人モデル」ではなく、社会の側にある障壁に目を向ける「社会モデル」が国際的なスタンダードになってきていること。

「合理的配慮」は授業中の支援に限らず、授業外のさまざまな場面にも必要であり、多角的な支援が求められていること。

また、今後ますます必要となる学生支援に対応していくためには、基礎的環境整備(学内の支援体制の確立や、ユニバーサルデザイン(UD)の視点を取り入れた授業や学生と教員のコミュニケーションの充実等)が重要であることが強調されました。

これらのお話は、参加者にとって、従来の高等教育のあり方を見つめ直す貴重な機会となったと思われます。

研修会に参加された方々からは、

「分かりやすく、実践的な内容でした」
「非常に学びの多い時間でした」
「自大学の課題に気づくきっかけになった」
「環境整備の重要性を改めて実感しました」

といった感想が多く寄せられました。

本講演会は、学内関係者向けに年度内限定で動画配信を行っています。準備が整いましたらお知らせ致します。

今後も熊本大学では、障害のある学生の学びを支える取り組みを進めてまいります。
皆さまのご理解とご協力を、どうぞよろしくお願いいたします。

 

 

 

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